遠州大念仏供養のあらすじのロゴ
隊 列
40人前後の集団で初盆を迎えた家に訪れ、庭先で大念仏供養を行います。これを「一庭申す(ひとにわもうす)と言います。
まず入ろうとする家の手前で行列を組みます。羽織をつけ提灯を持った2人の頭先(仏参とも呼びます)を先頭に、(のぼり)と薄絹張りの美しい切り子灯篭の(かしら)1対が続きます。次に双盤、笛、太鼓そして共廻りが進みます。
施主側の引手の出迎えをうけ、引手に続いて初盆の家の庭に入り左回りに2〜3回廻って回向できる状態に体制を整えます。
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遠州大念仏の背景
遠州大念仏供養のあらすじ
尾野組の修行風景その1
尾野組の修行風景その2
「国際グラフ」紹介記事
尾野の広場(尾野関連のサイト)
 遠州大念仏の隊列
遠州大念仏保存会資料より抜粋
遠州大念仏隊列のイラスト前半
遠州大念仏隊列のイラスト後半
一庭申す
頭先の2人は施主宅に上がり、線香を手向けます。
庭先では前に太鼓を並べ少し下がって双盤を向き合わせに置き、周りに供回りが配列し、音頭取りである歌枕(うたまくら)の唱和に合わせて太鼓きりの踊りも始まります。
歌詞は回向する故人が親、子供、嫁、神徒等によって一部が異なりますが、太鼓きりの踊りは同じです。太鼓きりは両手にバチを持ち太鼓を切るように叩き、飛び跳ねたり、地面をこすりながら体で弧を描くようにさまざまな表現をみせます。
回向が終わるとよく施主から飲食物の接待をうけますので、受けた後そのお礼に礼念仏という少し短めの回向をします。  
双盤を撞く!
太鼓きりの舞
クライマックスの”出”                                            
隊列は入った時と同じように引手に続いて庭を廻って出て行きますが出て行くときに念仏の一番の見所である『」(で)を見せます。
太鼓きりは“立ち笛”と呼ばれるしんみりとした笛の音に合わせ、一定の体制を保ちながら威勢良く太鼓を切り、かがんだり思い切り飛び跳ねたりしながら庭を2〜3周し、惜しむようにその家を去っていきます。
終 盤
遠州大念仏はその家に来た道と帰る道は変えるのが普通です。引手と分かれると道中囃子の笛の音に合わせて次の家に向かうのです。
供養は雨天でも行われ、今まで中止されたという話はあまり聞いたことはありません。
遠州大念仏がやってくる